balenさんの日記

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2019年
06月06日
20:55

【再録】堅苦しい日本語1 (主語の省略)2013/04/08【旧人狼SNS】

2013年04月08日14:03
堅苦しい日本語1 (主語の省略)

本稿は2012/11/14のIRCでの会話を題材にしていますが、
筆者の都合で発言者を差し替えたり、台詞を改竄してお送りしています。

主に初心者向けの内容となっております。
面白みは度外視して、実用本意にしてあります。
不眠症で悩む貴方にもお勧めです。

分量は結構長いです。また投稿時点で3回分は完成しています。
残りは関係者にチェック作業を依頼中ですので済次第順に公開します。

第一回はちょっとした定義の確認とクイズです。
解いてみようと思う方は、次回の記事(やコメント欄)を見ないようにして
取り組んでみてください。
---

Y:「助詞が足りない」っていう話を前にしてたじゃないですか。
発言内に助詞が足りなくて誤解を招きやすい。
だったかな?

B:はい、そうですね。
補語とか助動詞とかもですけど
日本語の特徴って主語、目的語の省略なんです。


Y:ふむふむ補語と助動詞ね。
ちょっと定義を確認しておこう。

補語と助動詞
<補語になれるもの>
名詞や形容詞が補語になれる。
また名詞句、形容詞句、名詞節のように名詞や形容詞に相当する句や節も補語になれる。

<助動詞 じょどうし>
(一般)品詞のうち、付属語で活用するものを言う。
れる・られる・せる・させる・ない・ぬ(ん)・う・よう・まい・たい・たがる・た(だ)・ます・そうだ・らしい・ようだ・だ・です、の18語がある



B:いまから4つの文章を挙げてみます。

Quote:
私は今日、パン屋に行った
今日パン屋に行った
今日あそこ行った
そうそう、今日行ったよ


これ等は上が堅い文章です。
下へ行くほど口語的(会話文)になります。
一番下の文は文章としては”動詞”しかないんです
でも「誰が」とか「何処へ」とかは無くても、文脈が通じます。

日本語のこの特徴自体は結構便利なのですが、
長い説明台詞とか、状態を表現する言葉をあれこれつけ加えると
この辺りがとても分かり難くなりますし、話し手本人すらも間違えます。


Y:ふむふむ。
その辺りを初心者向けに説明したいのだけど、例文で示した方が良いかな。

ただ自分の文章ならいくら批判的に晒しても良いけど、
他人のをあれこれあげつらうのは気が引けるなぁ。
自分達でいちから作るほうがいいのか。


B:では最近私達が同村した村のログとかどうでしょう。
獣耳村 135 - 人狼物語ぐたるてぃめっと
http://www3.marimo.or.jp/~fgmaster/cabala/sow.cgi?vid=135...

村の中で私達自身が感じた分かり難い文とか、
誤認する余地がある文とかを挙げる感じでならどうです。
必要なら本人達に確認を取る形で。


Quote:
リーリ「レネとテレーズお疲れ様です。・・・オデット以上に思考がわからない襲撃筋ですね。」


これは4日目にテレーズが襲撃されたのを見たリーリの台詞です。
一文目は単なる様式美なので脇におきましょう。
二文目にご注目ください。
これだけを抜き出すと分かり難いですが、村の中では全員が以下の様に正しく解釈出来ていた筈です。
「今日のテレーズ襲撃は、先日の(確定霊能者である)オデット襲撃以上に、狼の思考が分からないですね」

さてここで問題です。原文の主語は分かりますか?
この記事を読んでいる読者の皆様も、是非一度考えてみてください。